錆びた魔法瓶を使い続けた男性、重金属中毒になり死亡

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台湾で、同じ魔法瓶を10年以上にわたって使い続けた50代の男性が重金属中毒により肺炎を併発し、1年後に死亡していたことが明らかになった。

現地メディアの報道によると、この男性は長年にわたり1本の魔法瓶を繰り返し使用しており、内部にサビや劣化が見られたにもかかわらず、コーヒーなどの酸性飲料を注ぎ続けていたという。

その結果、カップの内壁から溶出した鉛などの重金属を長期にわたって摂取し続け、体内に蓄積。診察時にはすでに鉛中毒と診断され、さらに肺部感染を引き起こした。懸命な治療が行われたが、1年後に肺炎の合併症で死亡したという。

台湾の腎臓科専門医はこの件について、「劣化した金属製の保温容器に酸性の液体を入れると、金属が溶け出しやすくなる。鉛は体内で排出されにくく、神経系や腎臓、消化器系に深刻なダメージを与える」と説明。また、「鉛中毒は脳の萎縮や認知機能の低下、精神症状を引き起こすケースもある」と警鐘を鳴らしている。