堀江貴文氏「戸籍なんか廃止でいいだろ笑」発言が波紋　古市氏・辛坊氏が同調しネットで議論白熱

実業家の堀江貴文氏が8日にX（旧ツイッター）に投稿した「戸籍なんか廃止でいいだろ笑」という一言が、大きな波紋を広げている。この発言をきっかけに、社会学者の古市憲寿氏やキャスターの辛坊治郎氏といった著名人も議論に加わり、戸籍制度の是非をめぐる意見がX上で白熱する事態となった。

事の発端は、堀江氏による前述の「戸籍なんか廃止でいいだろ笑」というポストである。これに対し、Xユーザーから「いい歳して親や元妻や子どもとの繋がりを捨てたいホリエモンらしい」とリプライが寄せられると、堀江氏は「そもそも単なる記録物にこだわりは全くないので、そういう意味で戸籍廃止しろと言ってるわけでは全くなく、単に行政手続きが面倒なんで廃止しろって話ですよ。金の無駄でしょ」と反論。

また、「廃止で良い理由は何なんだろう」といったリプライに対しては、「え？戸籍謄本必要な手続きとか面倒くさくない？コストもかかるし」と発言の意図を補足した。さらに、「国民全員がマイナンバーで識別、管理できる時代に、なんで住民データと戸籍を分ける必要があるのか謎」といった一般ユーザーの意見をリポストし、自身の考えを補強した。

この動きに呼応したのが社会学者の古市憲寿氏だ。堀江氏の投稿を引用し、「一部に戸籍を偏愛するひとがいますよね。なんでただのデータベースに愛を持てるかわからないですが」と堀江氏に同調。これに対し堀江氏も「選択的夫婦別姓に反対している国会議員、ズレてる事多いんだよなぁ。。」と反応した。

さらに、キャスターの辛坊治郎氏もこの議論に参戦。「戸籍は元々大陸由来の制度だが、近年まで現存していたのは、日本、台湾、韓国くらいなもの。しかし韓国は20年くらい前に既に廃止した。これが世界の真実。どこでも本籍地を設定できる今の日本の戸籍制度にどんな意味があるのか？」と問題提起し、「ホリエモンは根本的に正しい」と堀江氏の主張を支持。

続けて、「さっきの戸籍の話、これほど無意味な制度を、多くの国民が疑問に思わず受け入れていることが、近年の日本の低迷につながっているのだ」と持論を展開した。

堀江氏らの発言を受け、ネット上では戸籍制度の必要性やあり方について、様々な意見が活発に交わされている。

戸籍制度を支持、あるいはその必要性を訴える意見としては、「相続手続きにおける不可欠性」を挙げる声が多数見られる。「戸籍がないと遺産相続で大変なことになる」「ご自分で相続をやってみると、戸籍のありがたみがよくわかります」といった実体験に基づくコメントや、故人の出生から死亡までの親族関係を正確に証明する公的資料としての役割を強調する指摘が目立つ。

また、「戸籍があるからこそ、自分が何者かを知る手がかりになる」「戸籍は日本人のアイデンティティの一部」「戸籍制度は日本の社会において、単なる記録以上に、身分関係の公証や、時には個人の尊厳にも関わる重要な役割を担ってきた」といった、制度の文化的・歴史的価値を重視する立場からの意見も目立つ。

一方で、戸籍制度の見直しを是とする意見もある。「多くの事務手続きで戸籍抄本の提出を要求しているものの多くはマイナンバーで代替可能だし、そうできるように整備すべき」「マイナンバーが導入されたんだから北米方式で良い」「そもそも戸籍を導入している国は、もう日本と中国、台湾しか残っていない」「欧米を始め、他国は戸籍制度が無くても相続ができている」といった声が上がっている。

戸籍制度に対する今回の発言は、大きな反響を呼び、ネット上では今もさまざまな意見が交わされている。今後もこの話題は注目を集めることになりそうだ。