堀江貴文氏、袴田事件の袴田巖さん・姉の秀子さん宅を訪問「個人ではなく権力を恨んでいる」秀子さんが胸中明かす

実業家の「ホリエモン」こと堀江貴文氏が18日までに自身のYouTubeチャンネルを更新。いわゆる「袴田事件」で死刑確定後に再審無罪判決を勝ち取った袴田巖さん(90歳)と姉の秀子さん(93歳)の自宅を訪れ、対談した際の模様を公開した。

対談の冒頭、堀江氏が「どこの拘置所にいらっしゃった?」と質問すると、秀子さんは「東京拘置所。一緒だった?」と笑顔で応じた。

これに堀江氏は、「一応被ってた時期ありますけどね。確かに。20年ぐらい前ですかね。同じフロアだったかもしんないですよ。東京拘置所3ヶ月いましたよ」と語り、2006年のライブドア事件で逮捕され、東京拘置所に収容された当時を振り返った。

また、秀子さんは、47年間に及んだ巖さんの拘禁生活についても言及。巖さんが拘置所内でやることがなかったため、水道の蛇口をひねって水を出しっぱなしにするようになり、その行動が現在も自宅で続いていることを明かすなど、長期拘禁がもたらした影響について語った。

事件から再審無罪判決に至るまでの歳月について、秀子さんは「知らぬ間に60年過ぎました」「再審請求中はそんな日付なんか考えてなかった」と述懐。さらに、警察幹部から謝罪を受けた際の心境についても、「個人を恨んでるわけじゃない。私は。権力を恨んでる」「本部長が謝りに来たときも、もう58年前の話ですから『もう運命だと思ってる』って言ってやった。そうでも思わなきゃ」と明かした。

また、話題が再審法(刑事訴訟法の再審規定)の改正に及び、堀江氏が「しっかり言い続けないと」と話すと、秀子さんも「そう。だから今から言い続けてきゃいいのよ。 黙っちゃったらだめ」「法務省は昔の法律を大事に守ってるだけだもの。変えようとしていない」と法改正の必要性を訴えた。

これを受け、堀江氏は自身の裁判体験も交えながら、「法務省は基本的には幹部はみんな検察官ですから。なので、そこはまずそこの構造にメスを入れないと変わらないですね」と指摘した。

対談の終盤、堀江氏が「再審よく認められましたよね」と話すと、秀子さんは「それこそ奇跡だと思ってる」と返答。堀江氏が「うん。でも奇跡で終わらせちゃ駄目で」と応じると、秀子さんも「駄目ですよ。それは駄目ですよ」と頷き、「やれやれ良かったで済ますわけにはいかん。巖だけ助かれば良いってもんじゃない」と力を込めた。

なお、巖さんは長期の拘留による拘禁反応で意思疎通が難しい状況になっているといい、対談中はほとんど目を閉じたまま、言葉を発することはなかった。

そんな中、対談の終わりに堀江氏が巖さんに「大丈夫ですか?」と話しかけ、秀子さんも「堀江さんって知ってる?」と声をかけると、巖さんは「何を言ってるかわからない」と反応し、2人の笑いを誘う一幕もあった。

今回の対談動画に対し、コメント欄では「ホリエモンこれいい企画やん」 「ホリエモンのこういう対談、いいですね。丁寧で、相手に対する敬意を感じる話し方でなんか見直しました」 「無罪を勝ち取れたのもお姉さんの執念に尽きるな」 「お姉さんの93歳は衝撃すぎる。ここまで頭しっかりしてる93歳初めて見た」 「お姉さんが頭脳明晰すぎて、ホリエモンが話す内容のレベルをどんどん上げてってるのすごい」など、さまざまな反響が寄せられている。

【袴田事件】冤罪での死刑判決と58年後の無罪。袴田巖さんと姉・秀子さんを訪問しました