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米連邦捜査局(FBI)は現地時間3日、危険な生物病原体を米国に密輸した疑いで、米国国内で中国国籍の人物を逮捕したことを発表した。

FBI長官のカッシュ・パテル氏のXアカウトの投稿によると、逮捕されたのは、ユンチン・ジアン(Yunqing Jian)という中国国籍の人物。彼女は、農作物へのテロの可能性がある危険な真菌「フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)」を米国に密輸したとされている。

フザリウム・グラミネアラムは、小麦、大麦、トウモロコシ、米などの主要作物に「赤かび病」を引き起こすことで知られる。この病原体は、人間や家畜に深刻な健康問題をもたらす可能性があり、さらに毎年世界中で数十億ドル規模の経済的損失の原因となっている。

パテル長官の投稿によると、ジアンは中国共産党への忠誠を表明しており、中国でこの病原体に関する同様の研究のために中国政府から資金提供を受けていた証拠もあるという。

さらに、ジアンのボーイフレンドであるズンヨン・リュウ(Zunyong Liu)も共謀者として起訴された。彼も中国の大学で同じ病原体を研究しており、デトロイト・メトロポリタン空港を通じてフザリウム・グラミネアラムを米国に密輸し、ミシガン大学で研究を行う目的があったとされている。彼は当初、密輸を否定したが、その後認めたという。

両名は、共謀、物品の米国への密輸、虚偽の申告、およびビザ詐欺の罪で起訴された。

パテル長官は、今回の事件について「この事件は、中国共産党が米国の機関に潜入し、食料供給を標的とするため、工作員や研究者を昼夜を問わず送り込んでいるという厳しい現実を改めて認識させるものだ」と強く警告。そして、「これはアメリカ人の命と経済を深刻な危険にさらすだろう」と付け加えた。

パテル長官の投稿に対し、Xユーザーからは「これらのスパイを捕まえたFBIに大いに感謝する」「止められて本当に良かった。だが、こんなことが他にどれだけ潜んでいるのだろう?」「彼らがアメリカで農地を購入するのを止めるべき時なのかもしれない」「これは中国に対してさらなる敵意を煽るための単なる作り話かも」「民主党はこれに間違いなく異議を唱えるだろうな…」など様々な声が寄せられている。

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