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自民党の船田元衆院議員が12日、自身のFacebookを更新し、公明党の自民党との連立離脱について長文の見解を投稿した。

船田氏は冒頭、「先日の公明党の自民党との連立離脱は、まさに青天の霹靂である」と切り出し、「憲法調査会以来20年近く懇意にしてきた斎藤鉄夫代表には、何とか連立にとどまってほしいと、私もメールで再三お願いしたが、首脳会談における自民党、高市総裁の対応が十分でなく、遂に斎藤代表から連立解消が告げられた」と経緯を明かした。

続けて、「懸案の一つである政治とカネの問題を、自民党がのらりくらりと引き延ばした上に、今回の人事で不記載議員の一人を要職につけたことで、堪忍袋の緒が切れたと思う」とし、「公明党が怒るのも当然のことではないか」と指摘した。

また、「これまで26年間、自公連立で様々な困難を乗り越えてきた立場としては、なんともやり切れない、実に寂しい限りである」と心境を吐露。「自民党の出過ぎたところを公明党が宥めながら、バランスよく政策を実現してきたが、それができなくなることは、自民党はもちろんのこと、国民にとっても大変なマイナスである」と述べた。

公明党候補への対立候補擁立に「正気の沙汰ではない」

船田氏は、自民党が公明党の小選挙区候補に自民党候補をぶつける準備をしているとの報道にも触れ、「これはあまりにも大人気ない、というか、正気の沙汰ではない」と強く批判。「公明党を『本当の』野党に追いやるつもりなのか」と疑問を呈し、「自公の地方組織の間では今なお協力関係を大切にしたいとするところも多く、これまで壊れると、多くの自民党議員は困難に直面する。野党の思う壺ではないか」と危機感をあらわにした。

独自の案を提言「石破総理の退陣撤回」「総裁選挙のやり直し」

今後の政権運営について、船田氏は「全く見当がつかない」としつつ、「自民党が与党であり続けるためには、維新と国民民主2党と連立するか、国民民主と先に連立を組み、維新とは部分連合から始めるという手もあるが、極めて難しい」と述べた。
そのうえで、私見として複数の選択肢を提示。まず、「『総総分離』、すなわち総理と総裁を分離する案もある。過去2回、自民党内でその可能性を探ったことがあるが、実現には至らなかった」と説明。「この場合、石破総理に退陣を撤回してもらい、当面はこれで国会を動かし、企業・団体献金の改革を含めた懸案を処理したうえで、公明党との話し合いをもう一度やり直せないだろうか」と提案。

さらに、「それも難しいのであれば、高市総裁に一度退いていただき、早急に総裁選挙をやり直して、新しい総裁のもとで、連立の枠組みをはじめとした政権構想の立て直しを模索すべきである」と提言した。

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