2011年に刊行された河合俊雄氏の話題書『村上春樹の「物語」――夢テキストとして読み解く』(2011年・新潮社刊)に、新たに4編の作品論を増補した待望の一冊が、新潮社から6月26日(木)に発売された。
長編小説『1Q84』を中心に、『スプートニクの恋人』などの代表作、そして『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』など近年の作品を、心理学的視点から深く精緻に考察した、村上ファン必読の一冊。
長編小説『1Q84』を中心に、『スプートニクの恋人』などの代表作、そして『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』など近年の作品を、心理学的視点から深く精緻に考察した、村上ファン必読の一冊。
著者の父である臨床心理学者・河合隼雄氏は、村上文学の深い理解者だった。父と同様に京都大学教授となった河合俊雄氏は、その遺志を受け継ぎ、さらに国際分析心理学会会長などを歴任して世界的なユング研究者となった。
本書は、第一線の心理学者として「村上文学」を心理分析の視点から精密に解読したもの。
本書は、第一線の心理学者として「村上文学」を心理分析の視点から精密に解読したもの。
■ 本書で紹介される主な村上春樹作品
『1Q84』 主人公青豆と天吾は、なぜ「10歳」で運命的に出会ったのか。
『騎士団長殺し』 鈴の音が聞こえる「石室」の穴は、いったいどこにつながっているのか?
『スプートニクの恋人』 主人公の「ぼく」と漱石の「三四郎」の決定的な違いとは
『ねじまき鳥クロニクル』 世田谷からモンゴル国境まで――井戸の底が象徴するものとは。
『アフターダーク』 時が機械的に刻まれているのはなぜなのか。『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 16年間の孤独の理由を考える
『街とその不確かな壁』 主人公が「夢読み」として暮らす高い壁に囲まれた影のない街とは?
■ 著者・河合俊雄氏コメント
村上春樹の作品については、現代の意識を見事に捉えているものとして以前から関心があった。それは筆者が心理療法を営んでいることとも関係しているかもしれない。筆者のとっている立場は夢やイメージを重視するユング派の心理療法で、いわゆる現実や常識とは異なる世界に接することが多くなる。それは世の中の支配的なものからすると周辺部であったり、ドロップアウトであったりするかもしれないけれども、同時に意識のアヴァンギャルドであるとも言える。それが村上春樹の作品が描き出すものと非常に相応しているのである。(「あとがき」より)
■ 書籍データ
【タイトル】謎とき村上春樹─「夢分析」から見える物語の世界─
【著者名】河合俊雄
【発売日】2025年6月26日
【造本】新潮選書/四六判変型ソフトカバー
【定価】1,980円(税込)
【ISBN】978-4-10-603930-0
Amazon:https://amzn.to/45RU30P
Kindle版:https://amzn.to/4kmKj1Y
楽天ブックス:https://a.r10.to/hkEGNd
『騎士団長殺し』 鈴の音が聞こえる「石室」の穴は、いったいどこにつながっているのか?
『スプートニクの恋人』 主人公の「ぼく」と漱石の「三四郎」の決定的な違いとは
『ねじまき鳥クロニクル』 世田谷からモンゴル国境まで――井戸の底が象徴するものとは。
『アフターダーク』 時が機械的に刻まれているのはなぜなのか。『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 16年間の孤独の理由を考える
『街とその不確かな壁』 主人公が「夢読み」として暮らす高い壁に囲まれた影のない街とは?
■ 著者・河合俊雄氏コメント
村上春樹の作品については、現代の意識を見事に捉えているものとして以前から関心があった。それは筆者が心理療法を営んでいることとも関係しているかもしれない。筆者のとっている立場は夢やイメージを重視するユング派の心理療法で、いわゆる現実や常識とは異なる世界に接することが多くなる。それは世の中の支配的なものからすると周辺部であったり、ドロップアウトであったりするかもしれないけれども、同時に意識のアヴァンギャルドであるとも言える。それが村上春樹の作品が描き出すものと非常に相応しているのである。(「あとがき」より)
■ 書籍データ
【タイトル】謎とき村上春樹─「夢分析」から見える物語の世界─
【著者名】河合俊雄
【発売日】2025年6月26日
【造本】新潮選書/四六判変型ソフトカバー
【定価】1,980円(税込)
【ISBN】978-4-10-603930-0
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