米澤隆氏公式Xより引用 (16967)

via 米澤隆氏公式Xより引用
2025年の大阪・関西万博に設置される、通称“2億円トイレ”を巡り、設計者である一級建築士の米澤隆氏が16日、自身の公式X(旧Twitter)で釈明した。SNSで拡散された建築写真をきっかけに、「安っぽい」「工事費用が中抜きされているのではないか」といった疑問の声が上がっていた。

出回っている写真について

米澤氏は、SNSで拡散された写真について「広く出回っている写真はトイレ5建築の一部であり、実際には46基のトイレがあり添付写真のようであるということをお伝えさせていただきます」と説明。写真が全体像を伝えていないことが誤解を生んでいると指摘した。

「安っぽい」との批判に対して

次に、「安っぽい」との批判が巻き起こったことについて、「一般的にトイレに2億円は高過ぎるのではないかという感覚があり、万博2億円トイレやデザイナーズトイレと称された言葉が想起させるリッチでラグジュアリーなトイレのイメージと実際にできた建築にギャップがあったことが要因であると考えています」と分析。

その上で、「実際のところは、大規模なトイレに対する予算としては公共の一般的なトイレの予算の基準を大きく下回っておりリッチなものをつくるほどの余裕はありませんでした」と釈明し、「半年だけの会期のために多額の費用をかけるのは経済的にも環境的にも負荷が大き過ぎるのではないかという問題意識には、私自身も設計当初から考えてきたものでもあり、おおかたのかたが批判されている内容に共感もいたします」と胸の内を明かした。

さらに、具体的なデザインコンセプトについて「トイレ建築を様々な形や色のブロックで構成することにより、閉会後はブロック単位にばらすことができ、公園や広場などに運搬移設しその場に求められるトイレの数や形状に合わせて組み替えることができる計画としました」と明かし、「ひとつひとつのブロックや単体のトイレブースを見ると簡素なものではありますが、積み木がそうであるように、様々な形や色のブロックを組み合わせることにより、豊かな場を創り出すことを意図しました」と釈明した。

中抜き疑惑に対する釈明

中抜き疑惑に関しては、「公共的な建築であるという性格上、公共が定める厳正なプロセスにのっとって工事金額や施工者が選定されている」「予定金額を超えて実態に合わない高額な金額では工事ができない仕組みになっています」と強調。さらに、「本建築は、2度の入札で不落不調をきたし、3度目の入札でようやく落札されたという経緯があります」と述べ、不正の余地がないことを説明した。

また、万博2億円トイレという言葉とともに高額な費用に対する批判の高まりを受け、3回目の入札では仕様を見直し、コスト削減を行い、解体費込みで約1.5億円(税抜)まで費用を抑えたという。

実物の確認を呼びかけ

最後に米澤氏は、「様々なご意見はあろうかと思いますが、もしよろしければ実際に万博会場に足をお運びいただいて実物をご高覧いただけましたら幸いです」と述べ、理解を求めた。

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