10月11日に放映された、『ザ・少年倶楽部(NHK BSプレミアム)』の『ふみキュンの夢キュンステージ』にKAT-TUNの中丸雄一が登場した。これは、河合郁人が先輩と後輩の夢のコラボを実現するステージをプロデュースするコーナーで、SixTONESの田中樹と『ONE ON ONE』、SixTONESと『RESCUE』をコラボした。特に、『ONE ON ONE』は、Twitterのツイート数が75万を超えるほどで、「エモすぎる」「号泣」「泣いた」といった声が続々と続いた。

なぜ『ONE ON ONE』がエモいの?

『ONE ON ONE』 は、中丸雄一が元KAT-TUNの田中聖(作詞の名前はJOKER)と、デビュー前に一緒に詞を作った曲で、KAT-TUNの1作目のアルバム『Best of KAT-TUN』ほか、ライブDVDに収録されている。

デビュー前の中丸と田中聖は好きな音楽が似ていて、ラップとボイスパーカッション(ボイパ)でコラボすることが多く、ライブでは、“田中。”というコンビを組んでショートコントを披露していた。中丸は聖のことを相方と、聖は中丸を親友と語っていたこともある。

『ONE ON ONE』の歌詞には、先を越されて悔しい思いをした、でも超えるしかない、まだまだ上に突き進むぞ、といった、人気も実力もありながらなかなかデビューできなかった苦渋の道のり、当時のKAT-TUNの気持ちがにじむ内容となっている。

2010年、中丸が『ザ・少年倶楽部』のMCだった時に、田中聖がゲスト出演し、二人で『ONE ON ONE』 を披露。その後、2013年に田中聖が契約解除でグループを脱退。あれ以来、ライブでも歌われていない曲だが、10年近い時を経て、田中聖の弟、樹とのコラボが実現するとは、なんともドラマチックだ。

「感慨深い。似てきたね」としみじみ言う中丸に「田中ですから」と樹

曲中、立ち位置を変えるために二人がすれ違う瞬間、中丸がボイスパーカッションをしながら手を出し、樹はにっこり笑いガッチリと握手。当時も、ライブで二人が『ONE ON ONE』 を歌い、すれ違うときにハイタッチをしていたことを彷彿させた。

パフォーマンスが終わって「中丸くんのボイパでラップするのが夢だった」と話す樹。実は額にびっしょり汗をかいていたそう。樹がジャニーズに入る幼稚園、小学校ぐらいから知っていてバーベキューなどを一緒にしていた中丸は「感慨深い」と優しい目で話した。

「声が似てきたね」と中丸が言うと、「誰にですか?」と照れながらも「田中ですから」ときっぱり。アイドル雑誌で「俺はジャニーズで、“田中”で売れることに意味がある」と語っていたこともある樹。その言葉には様々な感情が込められているはずだ。

アナウンサーでも言葉にならないエモさ

二人の『ONE ON ONE』 の共演を見て、ネットでは「記憶が一瞬で2006年に戻った」「もう二度と聞けないと思った曲が弟によって引き継がれるとは」「来年デビューが決まった聖の弟、樹と中丸が二人で歌った事実がすごすぎる」「歌ってくれてありがとう。過去をなかったことにしないKAT-TUNが好き」「ふみキュンもありがとう」「ジャニオタ続けてきて良かった」といった懐かしみ、感動する声が相次いだ。

ジャニーズ好きな青木源太アナウンサー(日テレ)も、「『ONE ON ONE』のエモさを的確に表現できない」と語った。

中丸と聖のやり取りを微笑みながら聞いていたSixTONESのメンバーの表情もなんとも言えない。KAT-TUN の楽曲をカバーすることが多いSixTONES。「KAT-TUNで育ったと言ってもいいくらい、KAT-TUNの曲のカッコよさに憧れてきた」と京本。中丸は高地優吾にボイスパーカッションを教えたり、ジェシーと食事に行ったりする仲だという。

最後に中丸は、SixTONESについて「やってやるぞという野心がある、個性の強いグループ。しっかりした土台がつくられているので、世間にのびのびと素敵なところを見せて頑張って」と先輩らしいエールを送った。

〈ライター/佐藤ジェニー〉

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