日本ペンクラブ公式HPより引用 (21392)

via 日本ペンクラブ公式HPより引用
日本ペンクラブが7月15日、公式サイトにおいて「選挙活動に名を借りたデマに満ちた外国人への攻撃は私たちの社会を壊します」と題する緊急声明を発表した。

声明では、現在の参議院選挙をめぐり、「与野党を問わず、一部の政党が外国人の排斥を競い合う状況が生まれています。しかも、刺々しい言葉で、外国人を犯罪者扱いし、社会の邪魔者のように扱うことが、さも日本の社会をよくするかのように振舞っています」と指摘。

続けて、「『違法外国人ゼロ』『日本人ファースト』『管理型外国人政策』など、表現の仕方は違えど、外国人を問題視するような政策が掲げられ、『外国人犯罪が増えている』『外国人が生活保護や国民健康保険を乱用している』『外国人留学生が優遇されている』といった、事実とは異なる、根拠のないデマが叫ばれています」と具体例をあげた。

同クラブはこれらの行為を「言葉の暴力であり、差別を煽る行為です」と断罪。さらに、「こうしたデマと差別扇動が、実際に関東大震災時の朝鮮人虐殺等に繋がった歴史を私たちは決して忘れることはできません」と記した。

さらに、「私たちはこれまで、過去の反省に立って多文化共生社会をめざし、すでに多くの自治体ではそのための条例も施行されています。そうして少しずつでも、成熟し前進してきた民主主義社会が、一部政治家によるいっときの歓心を買うための『デマ』や『差別的発言』によって、後退し崩壊していくことを、私たちは決して許しません」と強く訴えた。

最後に、「民主主義社会を守るために、有権者がいま一度立ち止まり、自身の一票を大切に行使することを願います」と呼びかけた。

日本ペンクラブは、日本ペンクラブは、国際P.E.N. の日本センターとして、言論・表現・出版の自由の擁護、文学の振興と文化の国際交流、世界平和への寄与を目的とした団体。今回の声明は、会長・桐野夏生氏および理事会一同の連名で発表された。

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