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秋田県は4月4日、カドミウム基準値を超える米の流通を確認し、自主回収を指示したことを発表した。

秋田県によると、県内の農事組合法人が生産した令和6年産米から、食品衛生法で定める基準値(0.4ppm)を超えるカドミウムが検出。カドミウムの濃度は0.47ppmから最大で0.87ppmに及び、県は当該米の自主回収を進めている。

対象となる米と流通状況

対象となる米は、この法人が昨年生産した米約88.2トン。このうち、約86トンがすでに出荷されており、秋田県内のほか神奈川県、宮城県の加工・卸売業者や個人に流通していたことが判明している。

現時点で健康被害は確認されてないが、出荷された米のうち該当の可能性があるものについては流通を自粛するとともに、自主回収が進められているとのことだ。

発覚と対応の経緯

秋田県によると、2025年3月13日、東北農政局から秋田県に対して、県内の生産者協会に出荷された米の一部からカドミウムが基準値を超えて検出されたとの情報提供があった。翌14日には、生産者協会へ出荷した生産者の農事組合法人が判明した。

県は19日にその法人へ立入調査を実施し、出荷停止を要請。27日には農林水産省と合同で再調査を行った。さらに、出荷先の流通状況を把握するため、関係自治体へ調査協力を依頼。4月2日に県農業試験場によるサンプル検査結果が判明した。

住民対応と今後の見通し

県は今後、生産者及び出荷者による回収状況の確認や関係自治体への情報提供をするほか、住民相談窓口を直ちに設置し、生産及び流通状況を確認次第公表するとしている。

基準値の背景

なお、食品衛生法におけるカドミウムの基準値(0.4ppm)は、数十年にわたり長期的に摂取し続けることを想定して設定されたものであり、わずかな基準値超え食品の摂取が直ちに健康被害を生じさせる可能性は低いと考えられている。

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