Serendipity Books Instagram (17995)

via Serendipity Books Instagram
米ミシガン州チェルシーにある独立系書店「Serendipity Books(セレンディピティ・ブックス)」が、店舗移転に伴いおよそ9,100冊におよぶ蔵書を、人から人へとリレー形式で新店舗へ運ぶというユニークな試みを実施し、話題を呼んでいる。

AP通信などの海外報道によれば、この取り組みは「Book Brigade」と呼ばれ、地元住民約300人が集結。旧店舗から約100メートル離れた新店舗へと、歩道沿いに人の列を作り、本を一冊ずつ手渡しで運搬した。列には人だけでなく、1匹の犬も加わっていたという。

本はアルファベット順に棚に戻されるという徹底ぶりで、移転作業はわずか2時間足らずで完了。何千冊もの本を箱詰め・開封するために引っ越し業者を使うよりも、はるかに効率的だったという。

実際の作業の様子は、書店の公式Instagramアカウントにも投稿されており、そこにはこう記されている。

「Today this community showed up beyond our wildest dreams. In just under 2 hours, around 300 of you moved OUR ENTIRE BOOKSTORE from old store to new. Grateful doesn’t even begin to express how we are feeling. Thank you thank you thank you, we love you Chelsea!」
(「今日はこの地域の皆さんが、私たちの想像を遥かに超えて集まってくれました。たった2時間足らずで、約300人もの皆さんが、私たちの書店全体を旧店舗から新店舗へと移してくれたのです。感謝なんて言葉では言い尽くせません。本当にありがとう、チェルシーを愛しています!」)
この投稿には、世界中の書店ファンや地域コミュニティの支持者から感動と称賛の声が相次いで寄せられている。

「泣いてるのは私だけ?これは人生で一番心が温かくなる出来事」
「本当に泣いちゃった。本万歳」
「これは真のコミュニティだし、こういうのがもっと必要」
「ボランティアで本を手渡しした人たちを誇りに思う」
「これは報道されるべき価値があるわ」
「私が住みたいのはこういう世界」
「これはコミュニティの力を見せつけた最高のショーケース」
「本好きの人たちって最高」
「これで人類への信頼が回復したわ」

Serendipity Booksは、今回の移転を機により広く快適な空間を備えた新店舗での営業再開を目指しており、オープンは今後2週間以内を予定しているという。

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