中国駐日大使、「日本側は事実と全く異なる情報を流し…」レーダー照射事案めぐる主張にツッコミ殺到

中国の呉江浩駐日大使が7日、自身のX（旧Twitter）を更新し、中国軍機によるレーダー照射事案について、中国側の見解を示した。

呉大使は日本語で、「私は日本の自衛隊機が中国海軍空母編隊の訓練を妨害した問題について、日本の船越健裕外務事務次官に対し、厳正な申し入れと強い抗議を行った」と報告。

続けて、「日本側は、中国がこれまで繰り返し警告と注意を促してきたにもかかわらず、自衛隊機を何度も中国海軍の訓練海域・空域に接近させ、中国側の正常な訓練に深刻な影響を与え、飛行安全を著しく脅かしていた」と主張し、「さらに日本側は事実と全く異なる情報を流し、逆に中国を非難して世論をミスリードし、こうした対応は極めて無責任だ」と日本を非難した。

最後に、「中国側は日本側に対し、直ちに誹謗中傷をやめ、現場の行動を厳格に管理し、再発防止するよう厳正に求める」と訴えた。

この投稿に対し、日本のネットユーザーからは「盗っ人猛々しい、とはこのこと」「レーダー照射をやったのか否か、イエスかノーで答えてください」「訓練してるならしてるで自衛隊側に何故レーダー照射をする必要があるのでしょうか？」「地域の安全、安定を脅かしている元凶が何を言っても無駄」「証拠映像がでてこないかな」といった、反論やツッコミの声が殺到している。

なお、防衛省は7日、公式HPで今回のレーダー照射事案の詳細を公表した。発表によれば、「12月6日（土）16時32分頃から16時35分頃までの間に、沖縄本島南東の公海上空で、中国海軍の空母『遼寧』から発艦したJ－15戦闘機が、当該機体に対する対領空侵犯措置を実施していた航空自衛隊のF－15戦闘機に対して、レーダー照射を断続的に行う事案が発生した」と説明している。

さらに、「同日18時37分頃から19時08分頃までの間に、沖縄本島南東の公海上空で、中国海軍の空母『遼寧』から発艦したJ－15戦闘機が、当該機体に対する対領空侵犯措置を実施していた上記とは別の航空自衛隊のF－15戦闘機に対して、レーダー照射を断続的に行う事案が発生した」とし、同日に2回の照射が確認されたことを明らかにした。

防衛省はこれらの行為について「航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為であり、このような事案が発生したことは極めて遺憾」と述べたうえで、「中国側には強く抗議し、再発防止を厳重に申し入れた。なお、自衛隊機及び隊員に被害はない」としている。