日本郵便公式HPより (19318)

via 日本郵便公式HPより
日本郵便が、住所にまつわる様々な不便を解消すべく、新サービス「デジタルアドレス」を26日に発表した。これは、「ABC-12D6」といった、たった7桁の英数字で個人の住所を表すという仕組みで、ネット上では早くも大きな注目を集めている。

「住所のパラダイムシフト」を目指す新サービス

日本郵便の発表によると、「デジタルアドレス」は「住所を、もっと便利にしよう。無意識のうちに感じていた、たくさんの不便を解決しよう」という理念のもと生まれた新インフラだという。

公式サイトでは、そのメリットとして、オンラインストアなどWebで住所を入力する時の「住所入力の不便さ」、申請書類など大量の書類に手書きで記入する時の「住所手書きの手間」、引越しなどで住所変更の手続きを行う時の「住所変更手続きの手間」等の解消を挙げている。

日本郵便は「デジタルアドレス」が「住所」のパラダイムシフトを起こすと期待を示しており、まずは郵便局アプリでのゆうパック送り状作成から利用可能となる。現時点では「デジタルアドレスの記載のみで郵便物・荷物を送ることはできません」としているが、将来的には「長〜い住所を書いたり入力しなくても郵便や荷物が届くといいな」「引越しの住所変更まとめて一気にできるといいな」といった、住所に関する様々な「こうなったらいいな」を実現する未来を描いている。

期待と疑問が交錯するネットの反応

この発表に対し、ネット上では期待の声と同時に、様々な疑問や懸念が飛び交っている。

まず、サービスに対する肯定的な意見としては、「面白いアイディアだ」「取り組自体は超評価する」「面白い試みだと思うので、色々ハードルや懸念はあれどうまく行くといいな」「これは凄い」といったコメントが見られる。

特に「マンション名まで含めて長すぎて物理でもデジタルでも入力しきれないので期待」「住所変更が楽になるならいいなあ」と、現在の住所入力や変更の煩雑さに不満を感じていたユーザーからの期待は大きい。

一方で、疑問や懸念も少なくない。「7桁で足りるのか?」「アドレス空間狭くない?」という、桁数に関する指摘だ。現在の日本のきめ細やかな住所体系を7桁の英数字で表現できるのかという根本的な問いが投げかけられている。また、「0とOの違いとか、1とlの違いはどうするんだろ?」「簡単すぎて逆に怖い」といった懸念の声も上がっている。

さらに、「デジタルアドレスの記載のみで郵便物・荷物を送ることはできません。郵便番号・住所・氏名の記載をお願いします。」というQ&Aの内容に対し、「これ致命的でしょ」「残念」といった厳しい意見も。「多少は記載が楽になるレベルにすぎない」と、根本的な住所問題の解決には至らないのではないかという見方も示されている。

「住所の再発明」への一歩となるか

日本郵便は「デジタルアドレスは無料で取得・利用できるサービス」であり、「デジタルアドレスを利用できるサービスは順次拡大中」としている。まだ始まったばかりのサービスだが、「郵便番号も最初から今の形ではなかったし、今後に期待」「住所の再発明前夜という感じ」といった、将来的な発展に期待する声も少なくない。

この「デジタルアドレス」が日本の住所文化にどのような影響を与え、私たちの生活をどれだけ便利にするのか、今後の展開が注目される。

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