浅虫温泉公式HPより引用 (19831)

via 浅虫温泉公式HPより引用
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青森県青森市の夏の風物詩として親しまれてきた「浅虫温泉花火大会」が、2025年の開催中止を決定した。6月3日、浅虫温泉の公式サイトで正式に発表された。

花火費用の単価高騰

中止となったのは、今年8月に予定されていた第75回浅虫温泉花火大会。観光協会によると、前年(2024年)の第74回大会は悪天候の影響で来場者数が大幅に落ち込み、有料観覧席などの収入が伸び悩んだという。さらに花火そのものの費用が高騰したことで、結果的に多額の赤字を計上。協会の財務状況を圧迫する形となった。

協会では、昨年10月以降に複数回の会議を重ね、費用負担の軽減や運営方法の見直しを検討してきたが、打開策は見出せず。加えて、近年課題となっている警備体制の強化にも追加コストが見込まれることから、現実的な収支バランスが立てられず、苦渋の決断として大会中止を決めた。
浅虫温泉花火大会は、青森市の郊外・浅虫地区で毎年夏に開催される地域の一大イベントで、地元住民や観光客からも長年親しまれてきた。夜空を彩る大輪の花火は、海辺の温泉街を訪れる多くの人々にとって夏の思い出の象徴となっており、節目の第75回大会の中止に、SNSなどでは落胆の声も上がっている。

今後は新たな地域イベントに注力

一方、観光協会では今後、浅虫花火大会に代わる地域イベントの活性化に注力する姿勢を示している。2025年1月には初開催となる「浅虫ねぶた冬の陣」、5月には「あさ虫温泉フェス」など、新たな取り組みも行われており、「地域の盛り上げと誘客に貢献するイベント等への積極協力等の活動を続けて参りますので、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます」としている。

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