産まれたばかりの娘を32万円で売却、母親を逮捕…スペインで衝撃事件

スペイン国家警察は25日、生まれたばかりの娘を不妊治療中のカップルに2,000ユーロ（約32万円）で売却したとして、37歳の母親を逮捕したと発表した。

警察によると、母親は先月、マドリード郊外のモストレスで逮捕され、赤ちゃんを引き取ったとされるカップルと、その親族2人も南部コルドバで拘束された。

捜査の結果、母親は新生児を引き渡す見返りに2,000ユーロを受け取ることで合意していたことが判明した。母親は出産後、カップルとともにコルドバの戸籍登録所を訪れ、赤ちゃんの父親として購入希望者の男性を記載する出生登録を行っていたという。登録後、男性は現金2,000ユーロを引き出し、母親に手渡していた。

しかしその後、母親は娘を売ったことを後悔し、赤ちゃんの返還を求めた。これに対しカップル側は、支払った金額に加え、母親が出産までコルドバで滞在していた間に発生した費用として、さらに1,000ユーロ（約16万円）を支払うよう要求し、支払いがなければ赤ん坊を返さないと伝えた。

そこで、母親が「赤ちゃんを誘拐された」と警察に訴えたことから、事件が発覚。警察が捜査を開始した。赤ちゃんは現在、コルドバの児童保護センターに引き取られている。警察によれば、母親は2022年にも、育児放棄を理由に他の6人の子どもたちの親権を剥奪されていた。