2005年の「第28回24時間テレビ(日テレ系)」の車椅子トライアスロンにチャレンジし、51.5kmを完走した大貫学人(おおぬき まなと)さん。27歳の時に交通事故に遭い、車椅子の生活になった大貫さんが、自身のブログ(大貫学人日本テレビ24時間テレビ車椅子トライアスロン完走)に、11月4日と6日、出演した際の亀梨和也と木村拓哉エピソードをつづった。

Jr.時代の亀梨和也の分け隔てない礼儀正しさ

2005年8月当時、亀梨は19歳、まだKAT-TUNとしてデビューする前、「ごくせん」第2シリーズに生徒役として出演しブレイクし始めた頃。

テレビ収録前に大貫さんが丸山弁護士と話をしていると、スタジオに現れた亀梨が共演者一人ひとりにあいさつをして回っていた。そして、丸山弁護士に向かって背筋をまっすぐに伸ばし、太ももに両手をぴたりとつけて頭を下げ、大きな声で「亀梨和也です!よろしくお願いします」と深く一礼。その姿を見てカッコいいと感心してた大貫さんの方に向きを変え、全く同じ姿勢と声であいさつをしたという。

「自分が誰か分からなかったはずなのに、分け隔てなくあいさつする姿に感動した」大貫さんは、講演で「挨拶は人を振り向かせ、笑顔は幸せを招く」とこのエピソードを語り継いでいる。「亀梨くんが今も人気があり、メディアにも出続けているのも、実力とともに見えないところへの意識が高いからこそ」と振り返る。

亀梨の礼儀正しさについては、球場で亀梨を見た野球ファンがよくSNSでつぶやいている。2000年から亀梨ファンの、ぼる塾の田辺は、亀梨の好きなところのひとつに礼儀正しさをあげている。

また、デビュー前の「ミンナノのテレビ(日テレ系)」のアクション指導担当者も、多くの芸能人の中でも亀梨のあいさつの素晴らしさを例に、現在までスターとして位置づけられていることと紐づけて話をしている。

以前、堂本光一が「デビュー当時のKAT-TUNはくそみたいだった」と思い出を語ったことがあるが、亀梨は違ったようだ。

カメラ関係なく人を思いやり励ます木村拓哉

「第28回24時間テレビ」のパーソナリティーはSMAPだった。大貫さんがトライアスロンを完走し、CMに切り替わった直後、木村拓哉が「大貫さんはまだそこにいますか?」と中継スタッフに呼びかけたという。

汗だくだった大貫さんはちょうど次の中継に向けて着替えに向かう途中で直接は話せなかったそうだが、「あなたは決して自分に負けていません」という言葉を必ず届けてほしい、とスタッフに託したそうだ。また、木村拓哉は誰よりも大貫さんのことを気にかけ、何度も「今どのあたりを走ってますか」などとスタッフに聞いていたと伝えられた。トップスターの温かい気持ち、激励とねぎらいは、大貫さんにどれだけ勇気を与えただろう。今も木村の活躍を応援しているという。

カメラが回っていないところでの亀梨と木村、2人の裏表のないふるまいは、エピソードを聞くだけでも気持ちが良く、気づきをもらう。注目度が高く、あることないことを言われることが多い2人だが、逆風も無言で受け止め、トップスターでい続けるのは、ちゃんと見ている人がいるからだろう。

〈ライター/佐藤ジェニー〉

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