(19537)

MLBロサンゼルス・ドジャースに所属する大谷翔平選手の打撃が絶好調である。5月29日時点で両リーグ最多の20本を打っているが、数字と共に注目されているのがその“打ち方の変化”だ。

5月25日に放送されたABEMAのスポーツ番組『ABEMAスポーツタイム』では、元メジャーリーガーの川﨑宗則氏と元プロ野球選手の糸井嘉男氏が出演し、大谷の最新のスイングについて解説を行った。

番組内で取り上げられたのは、5月20日のダイヤモンドバックス戦で大谷が放った第17号ホームラン。この一打は外角低めの難しい球を逆方向へ運んだもので、スイングスピードは約119キロ。今季平均の123キロを下回っていたが、打球はスタンドまで届いた。

川﨑氏はこの点に着目し、「スピードを落としたとしても、ボールに伝わる圧が落ちていない証拠」と説明。「大谷選手は今季からバットを長くしており、遠心力がかかる構造になっている。これにより、外角の球でも飛距離が出るような圧が自然とかかっている」と語った。
 (19535)

糸井氏も「コースがめちゃくちゃ難しい。ほぼボールゾーンなんです。僕だったら、振れない」と絶賛したうえで、「スイングスピードが遅くても、バットがボールに当たっている時間が長いから圧が強いんです。僕も球を押し込む練習をしたけど、大谷くんはボールを乗せる長さが尋常じゃなく長い」と分析した。

さらに糸井氏は、自身の現役時代と現在の打撃理論の違いについても言及。「僕は現役時代にスイングスピードを求めていたけど、今の主流はヘッドを速くかえすのではなく、スイングプレーンが大事になっている」と、打撃の潮流が変化していることを明かした。

川﨑氏と糸井氏は1981年生まれの“同級生”でもあり、番組冒頭では川﨑氏が糸井氏を「彼は“銀河系”なんです。周りが動くだけで、星は変わらない」と迷言”を残す場面もあった。

関連する記事

ライター