仙台市内のマンションで昨年1月、エレベーターが突然急上昇し、最上階の天井に衝突するという衝撃的な事故が発生していたことが判明した。この事故で乗客2名が重傷を負った。国土交通省が3月18日に事故の調査報告書を公表し、明らかとなった。

事故は2024年1月16日、仙台市内の4階建てマンションで発生した。3階から乗った2人の乗客が1階で降りようとしたところ、エレベーターが突然上昇。1人はかごから降りる際に転倒して重傷を負った。残りの1名を乗せたかごはそのまま上昇を続け天井に衝突し、その際の衝撃で当該1名が重症を負った。

事故の原因

調査報告書によると、エレベーターの扉が開いたままかごが走行(戸開走行)した原因は、事故機が戸開走行保護装置の設置義務付け前に設置されたエレベーターであり、保護装置が設置されておらず、戸開走行したことを検知し止めることができなかったためとしている。

また、1階到着時にブレーキが機能せず、そのまま急上昇してしまった原因については、ブレーキ回路を構成する電磁接触器の2つが故障したためであり、故障した原因は、経年使用に起因した接点の溶着によるものと推定している。

製造業者は、故障した電磁接触器のうち一つをフェールセーフ設計(異常時でも安全に動作し、人命を危険にさらさない設計)だと誤認していた。そのため、交換の目安が示されていなかった。また、もう一方の電磁接触器については交換目安(5年)が示されていたものの、保守点検業者が把握していなかったという。
事故調査報告書より引用。BKCCとBKが故障した電磁接触器 (17039)

via 事故調査報告書より引用。BKCCとBKが故障した電磁接触器

ネットの反応

この事故が報じられると、ネット上では驚きと恐怖の声が広がった。事故の報道を受け、ネット上では「最近エレベーター事故が多すぎて怖い」「怖すぎてエレベーター乗れなくなる」「子どもの頃に見た悪夢そのものだ」など、不安の声が続出している。

また、エレベーター保守管理の問題に対する懸念の声も上がっている。「定期点検が人手不足で遅れることが増えている」「管理費の節約で保守点検をメーカー系列ではない安価な業者に委託するケースが増えているが、安全性を最優先すべきではないか」といった意見が寄せられている。

エレベーターは日常生活に欠かせない存在だが、適切な点検・管理が行われなければ一歩間違えば大事故につながることが今回のケースで浮き彫りになった。特に、古いマンションや商業施設に設置されたエレベーターでは、部品交換や保守点検の質が安全に直結する。エレベーター事故の頻発により安全基準の厳格化の声が強まっており、国や業界の対応が注目される。

関連する記事

ライター