Météo Franc-Comtoise より引用 (17271)

via Météo Franc-Comtoise より引用
2025年3月24日の夜、イギリスなどヨーロッパの上空に、青白く光る巨大な渦巻き模様が浮かび上がり、SNS上で大きな話題となった。まるで空に現れたアートのような光景に、多くの人が驚きとともにカメラを向けた。

目撃者によると、光は強い輝きを放ちながらゆっくりと移動し、やがて青みを帯びながら渦を巻くような形に変化していったという。幻想的なこの現象に、SNSでは「UFOでは?」「初めて見た光景」など、驚きと興奮の声が次々と投稿された。

この“光る渦巻き”の正体について、イギリス気象庁(Met Office)は24日夜、公式X(旧Twitter)アカウントを通じて以下のように説明している。

「今夜、空に光る渦巻きが見えたという報告を多数受け取っています。この現象は、スペースX社のファルコン9ロケットが本日早くに打ち上げられたことによるものと考えられます。ロケットの凍った排気ガスの煙が大気中で回転し、太陽光を反射して、空に渦巻きのように見えているのです」

スペースXによるファルコン9の打ち上げはフロリダ州で同日に実施されており、ロケットの軌道や排気の広がりが、ヨーロッパ上空にまで影響を及ぼした可能性がある。

また、今回のような光の渦は、過去にもロケットの打ち上げ後に目撃されたことがある。特に打ち上げ時の時間帯や高度、大気の状態などが影響することで、光が空中に広がり、印象的な形として観測される。今回も、そうした複数の条件が偶然重なり、美しい螺旋状の模様が空に描き出されたとみられている。

この不思議な光は、その後ゆっくりと形を崩しながら、静かに夜の空へと消えていった。宇宙開発が進む現代において、こうした“偶然の芸術”は、今後も思わぬタイミングで私たちの空を彩るのかもしれない。

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