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累計240万部超の大ヒット「八咫烏(やたがらす)シリーズ」で知られる作家・阿部智里氏の最新作『皇后の碧(こうごうのみどり)』が、5月29日に新潮社から発売される。

刊行を前にして、読書メーターの「読みたい本」ランキング(単行本部門)で月間1位を獲得。SNSでは「試し読みが面白すぎる」「発売日が待ちきれない」といった声が続出しており、早くも大きな話題を呼んでいる。

後宮に渦巻く謎と陰謀――精霊が支配する幻想世界を描く

物語の舞台は、風・土・火・水の精霊たちが存在する幻想世界。主人公・ナオミは、かつて火竜に家族を奪われた過去を持つ少女。そんな彼女に、風の精霊を統べる皇帝・シリウスが突如「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と持ちかけるところから物語が動き出す。

シリウスの後宮には皇后と愛妾がすでにおり、彼の胸元には、皇后の瞳の色に似ている緑の宝石を選び抜いた首飾り「皇后の碧」が常に輝いていた。なぜ己に声がかかったのか、訝りながらその理由を解こうとする中で、ナオミは後宮が大きな秘密を抱えていることに気づいていく。

誰が味方で誰が敵なのか、後宮は何を隠しているのか、そして「皇后の碧」が真に意味するところとは――謎が謎を呼ぶ展開となっている。

書店員も絶賛「一気読み」「言葉を失うラスト」

いち早く本作を読んだ書店員からはファンタジーですがある意味ミステリーでもあり、ドキドキして大忙しの気持ち」「主人公を取り巻く激動と謎。先が気になりどんどんページが進んでいった」と絶賛の声が続出。「ラスト、あまりの展開に言葉を失った」と語る書店員もおり、SNSでもSNS上でも「試し読み、面白かった!」「楽しみすぎる」との期待が高まっている。

著者の阿部氏はコメントで、「作者が好きなものを、好きなだけ盛り込んで、好きなように書いた物語です。こだわったせいで当初の刊行予定よりも随分時間がかかってしまいましたが、その分、納得のいく形で世に出せることを大変幸運に思っております」とし、「読んで下さった皆様にとっても『好き』が内包された物語になっていますように」と語っている。

キャラクターイラストも話題 美しき精霊たちの世界へ

登場人物のイラストを手がけたのは、イラストレーターkokuno氏。風の精霊を束ねる蜻蛉帝シリウス、少女ナオミ、火の精霊フレイヤ、水の精霊ティアなど、属性に応じた美しさが際立つキャラクターたちが物語を鮮やかに彩る。
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■書籍データ
【タイトル】皇后の碧
【著者名】阿部智里
【発売日】2025年5月29日
【造本】四六判ソフトカバー
【定価】1,980円(税込)
【ISBN】978-4-10-355951-1
Amazon:https://amzn.to/3YWVB5i
Kindle版:https://amzn.to/3H6Pohb
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■著者紹介:阿部智里(あべ・ちさと)

1991年、群馬県前橋市生まれ。早稲田大学文化構想学部在学中の2012年、『烏に単は似合わない』で松本清張賞を史上最年少で受賞。17年、早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。24年、デビュー作から続く和風大河ファンタジー「八咫烏」シリーズで第9回吉川英治文庫賞受賞。ほかの著書に『発現』がある。

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