ドナルド・トランプ米大統領が4月20日、自身のSNS「Truth Social」にて「NON-TARIFF CHEATING(非関税による不正行為)」と題する8項目を列挙し、各国の貿易慣行を厳しく批判した。投稿は国内外で広く注目を集め、内容の正確性や政治的意図をめぐってさまざまな議論を呼んでいる。
トランプ氏は投稿の中で以下の8項目を「非関税チート」として列挙した。
1.「為替操作」
2.「関税や輸出補助金のように機能する付加価値税(VAT)」
3.「不当廉売(ダンピング)」
4.「輸出補助金およびその他の政府補助金」
5.「保護的な農業基準(例:EUでの遺伝子組換えトウモロコシの禁止)」
6.「保護的な技術基準(例:日本の“ボウリングボールテスト”)」
7.「模倣品・著作権侵害等(年間1兆ドル超)」
8.「関税逃れのための貨物の積み替え」
注目されるのは、6番目の「保護的な技術基準の具体例として、「日本のボウリングの球によるテスト (Japan's bowling ball test)」と、名指しで日本に言及した点である。
「ボウリングボールテスト」とは、2018年にトランプ氏が主張した内容で、「日本では車の安全性を確認するためにボンネットに6メートルの高さからボウリングボールを落とし、へこみができた車は販売できない」というもの。当時、ホワイトハウス報道官はこの発言について「明らかにジョーク」と釈明している。
なお、日本には「歩行者頭部保護性能試験」と呼ばれる安全基準が存在する。これは、歩行者の頭部が車のボンネットなどに衝突した際の衝撃を、頭部を模したダミーで測定し評価するもので、トランプ氏が主張する「へこみができた車は販売できない」という“ボウリングボールテスト”とは全く異なる。
トランプ氏は投稿の中で以下の8項目を「非関税チート」として列挙した。
1.「為替操作」
2.「関税や輸出補助金のように機能する付加価値税(VAT)」
3.「不当廉売(ダンピング)」
4.「輸出補助金およびその他の政府補助金」
5.「保護的な農業基準(例:EUでの遺伝子組換えトウモロコシの禁止)」
6.「保護的な技術基準(例:日本の“ボウリングボールテスト”)」
7.「模倣品・著作権侵害等(年間1兆ドル超)」
8.「関税逃れのための貨物の積み替え」
注目されるのは、6番目の「保護的な技術基準の具体例として、「日本のボウリングの球によるテスト (Japan's bowling ball test)」と、名指しで日本に言及した点である。
「ボウリングボールテスト」とは、2018年にトランプ氏が主張した内容で、「日本では車の安全性を確認するためにボンネットに6メートルの高さからボウリングボールを落とし、へこみができた車は販売できない」というもの。当時、ホワイトハウス報道官はこの発言について「明らかにジョーク」と釈明している。
なお、日本には「歩行者頭部保護性能試験」と呼ばれる安全基準が存在する。これは、歩行者の頭部が車のボンネットなどに衝突した際の衝撃を、頭部を模したダミーで測定し評価するもので、トランプ氏が主張する「へこみができた車は販売できない」という“ボウリングボールテスト”とは全く異なる。
トランプの投稿を受け、アメリカのSNS上では「ボーリングボールテストって何?」という疑問の声が相次ぐ一方、「日本にそんな“ボウリングボールテスト”なんて存在しない」「これは2018年にトランプ大統領が言ってたジョークらしいよ」「荒唐無稽すぎる」といった冷静な声も多く上がっている。
日本政府は冷静、林官房長官「コメント差し控える」
このトランプ氏の投稿について、林芳正官房長官は21日午前の記者会見で記者から見解を問われた。
林長官は「ご指摘のトランプ氏のSNSにおける発信は承知しておりますが、発信の逐一に政府としてコメントすることは差し控えたいと思います」と述べ、直接的な論評を避けた。その上で、「政府としては先週の米国の関税措置に関する日米協議の結果も踏まえつつ、引き続き政府一丸となって最優先かつ全力で取り組んでまいります」と述べるにとどまった。
林長官は「ご指摘のトランプ氏のSNSにおける発信は承知しておりますが、発信の逐一に政府としてコメントすることは差し控えたいと思います」と述べ、直接的な論評を避けた。その上で、「政府としては先週の米国の関税措置に関する日米協議の結果も踏まえつつ、引き続き政府一丸となって最優先かつ全力で取り組んでまいります」と述べるにとどまった。